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インプラント周囲炎と咬合・歯ぎしり

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インプラントに限らず人工の歯は、噛み合わせの管理をしっかりやらないと短期間で破損する可能性がありますので、注意する必要あります。

インプラントには歯根膜がありませんので、骨と直接くっついています。すなわち、噛んだ圧力をまともに受けるのです。

歯根膜がある天然歯であれば、噛んだ時にわずかに移動し、全部の歯に均等に力が分散されます。しかしインプラントは全く動きませんので、力がそこに集中します。この差をどう是正するかが問題になります。

しかし、通常の食べる時の圧力だけであるならば、まず問題は生じません。困るのは歯ぎしり(最近はTCHといいます)の時です。

歯ぎしりは、ガムを噛む時の4倍以上もの力が持続的に加わります。これは食事の時に加わる力の何十倍ものストレスです。

天然歯であれば、歯根膜の伸び縮みでわずかに力を「いなす」事ができます。しかしインプラントは頑として動きませんから、歯ぎしりの圧力をマトモに受けてしまいます。

この時、インプラント上の人工物(冠や芯のネジ)が破損するのであれば幸いです。それは修復可能だからです。

インプラント本体が歯ぎしりで破損する、これはおそらくほとんどないでしょう。影響をうけるのは、インプラントを支えている「骨」です。これがインプラント周囲炎の発端になる事がよくあります。

インプラントは、その軸方向(沈む方向)には相当な強圧に耐えることができます。しかし横に倒す力(側方圧と言います)には弱いのです。ビーチパラソルの柄を深く砂に入れるのは大変ですが、風で横に倒れるのはすぐ、という経験はありませんか?理屈はそれと同じです。

インプラントに強力な側方圧がかかると、インプラントと骨の間に一瞬わずかな隙間ができます。プラークコントロールが悪く、ポケット内に多量のプラークがある場合、側方圧で開いた隙間にプラークが吸引されます。圧が解放されればもちろん隙間は閉じますが、プラーク内の細菌だけが残存する事もあるでしょう。これが頻繁に起これば、細菌は増え続けて増殖して行きます。つまりインプラントの周りの骨が炎症でなくなて行く、インプラント周囲炎です。

天然歯と違い、インプラントの周りには血流がほとんどありません。骨とチタンがダイレクトにくっついているだけです。つまり最初から免疫が届きにくいのです。

またインプラント周囲は、活性酸素が発生しやすい状態で、そこにプラークが蓄積してくれば、骨の細胞にとっては非常に不利な条件となります。

一般にインプラントに側方圧がかかった場合、力学的な負荷が骨を破壊するものだと思われていますが、それだけでないのです。プラークの侵入しやすさと、活性酸素の発生も同時に抑えなくてはなりません。

信じられないかもしれませんが、歯は動きます。また生涯移動し続け、バランスを常にとり続けようと変化しています。なのに人工物は、特にインプラントは動きません。ですから生体の変化に合わせて、インプラントの上の人工物を適宜削ったり盛足して修正してゆく必要があります。側方圧ができるだけかからないように経過を診てゆくのです。

そして、歯ぎしり対策が重要です。マウスピースを入れて終わりというパターンが多いのですが、マウスピースは圧力を分散しているだけで、歯ぎしりで圧力が加わっている事は何一つ変わりません。また圧力がどこに分散されているのかも不明です。

さらにマウスピースは歯肉までスッポリと密閉する状態を作りますので、酸素がない状態(嫌気状態といいます)になり、歯周病や虫歯の原因菌を何倍にも増やしてしまいます。ですから歯が磨けていない方はマウスピースを使ってはいけないのです。

最終的に歯ぎしり対策にはマウスピースも必要ですが、その前に自己暗示療法による力の解放や、糖質制限による血糖値の安定化を図る事が重要です。

また活性酸素の対策にはビタミンCの頻回摂取・ビタミンEとアスタキサンチンの同時摂取などが有効です。

残念ながら、インプラントの噛み合わせチェックを継続して行っていない方がほとんどだと思います。インプラントに限らず、人工物を入れた方は最低でも半年に一度のチェックが必要です。

インプラント周囲炎が増えている背景には、このような知識が普及していないことも大きな原因です。問題が起きる前に、ぜひ信頼できる歯科医療機関でチェックしてもらいましょう!

吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニック 歯周病とインプラント周囲炎

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