慢性と急性
私たちの体には「免疫」という仕組みがあることはご存知でしょう。
体の中で白血球がかってに細菌を食べて片づけてくれる、たいへんありがたい仕組みです。ちょっとの異常で痛みがあるようでは日常生活はままなりませんから、これは本当にありがたい事です。この自覚症状がほとんどない状態を「慢性」といいます。
ところがこれは見方を変えると、病気の発見が遅れる理由にもなります。歯肉の中など見えない部分なら、炎症があっても自覚することはありません。
歯科医院ではそれを発見しあなたにご報告するのですが、緊急性が無いばかりか、病気に対し現実感が湧かないので、なかなか真剣にとりあってもらえません。説明のためのレントゲンをお見せしても、歯のレントゲンは原寸大ですからとても小さく、理解していただくにも限界があります。
それに治療はできれば避けたいので、逃出したい一心で「痛くなってからでいいです」とか「様子をみます」などと、とりあっていただけない場合が多いのです。
しかし慢性はいつまでも続くわけではなく、徐々に進行していきます。何らかの手を打たないとしだいに体は我慢しきれなくなり、ついにあなたに「痛み」と「腫れ」という警告をだします。これが「急性」という状態です。
この時点でようやく重い腰を上げしぶしぶ歯科医院へ赴くのですが、慢性のうちに叩いてしまえば簡単に片づいたものも、時間が経ち急性になるまで進行してしまうと治療は格段に難しくなります。
つまり治療は痛く、時間もお金もかかり、努力の割に結果は思わしくないという事になります。しかし多くの人はそのような道を選択しているのです。

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