インプラントのすべてがわかる本 インプラントは何年持つのですか?

「インプラントは何年持つのですか?」

最初に、実際に私たちに寄せられたインプラントの質問と、そのお答えをご紹介いたしましょう。

質問:インプラントは何年くらいもつ物なのでしょう?すぐにだめになるという話も聞きますし、一生物だという先生もいるようですが。

解答:ご質問ありがとうございます。おそらく本やインターネットでいろいろお調べになられ、どれを信じたら良いのか解らないのではないかと思います。

まず、インプラント自体はチタン製のスクリューですので、それ自体が変質することはありません。変化するのは人間の体の方、具体的には骨であるとお考えください。したがって骨が感染したり無理な力がかからない状態を、お互いの努力で造りだす事が重要です。

インプラントは「物」ですから、もちろん虫歯にはなりません。しかし歯周病と同じような理屈で、感染によりインプラントを支える骨がなくなる事があります。したがって最初から歯周病のリスクが高い方は要注意という事になります。

もしあなたが丈夫な骨を持ち、歯周病のリスクが無く、完璧な歯磨きを実行でき、噛み合わせや歯ぎしりに問題がなく、心身ともに健康で、タバコも吸わず、事故にもあわず、定期健診に必ず来ていただけるようであれば、そのインプラント治療は100年持つでしょう。

しかし実際にはそのような理想的な方はおられませんし、それ以前に前述のどれかに問題があったために歯がなくなり、今あなたにインプラント治療が必要になっているのではないでしょうか。

一方あなた自身に今残っているその歯ですが、あなたはいつまで持たせられる自信がおありでしょう。もし一生持たせられる自身がお有りなら、インプラントもきっとそれに近い所まで使えるでしょう。

しかしあなたが自分の歯をあと5年も持たせられる自身が無ければ、インプラントはそれ以下でしかないかもしれません。インプラントは人工物ですから、神様が造ったものにはかないません。

そうすると「どれくらい持つのか」はあなたの心がけしだという事になります。私達はそのリスクの度合いを診断し、インプラント治療の可否をお話いたします。ですからインプラント治療前までに、できるだけマイナス因子が少ない状態まで他の部分も治療して欲しいと思っています。またそれをめんどうくさがると、失敗の原因になります。

それからコストダウンのため無理な設計をしたり、簡便化のため診断を怠ると、短期間に失敗をみる例も少なくありません。骨が無い所に無理にインプラントを入れたり、節約のため本数を減らしたりするとそのような事になります。

正しく診断された上で行われたインプラント治療は決して短命では終わりません。しかし毎日使うものですから、一生というのも言い過ぎでしょう。そのような事を言われる先生にはちょっと気をつけた方が良いかも知れません。

いずれにせよ、長く持たせるためには何が必要なのかを主治医の先生とよくご相談され、少しでもリスクを遠ざける工夫を必ずなさってください。おだいじにどうぞ。

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